時給が高い職種は?職種別の派遣の時給相場を紹介
派遣社員の時給は職種や地域によって大きく異なります。全国平均や地域別、職種別の数値を見れば、時給が高い仕事をリストアップ可能です。
この記事では、派遣社員の全国平均時給を紹介するとともに、地域別・職種別の時給相場を詳しく解説します。オフィスワークから専門職まで、さまざまな職種の時給相場を比較すれば、あなたの希望する職種や地域での相場がわかるはずです。
また、パートやアルバイトと比べて派遣社員の時給が高い理由についても触れ、派遣社員として働くメリットを明らかにしています。より高い時給を求めている方はぜひ参考にしてみてください。
派遣社員の時給相場の全国平均
派遣社員の時給相場は職種や地域によって大きく異なりますが、全国平均で見ると約1,500円です(全国版派遣時給レポートより)。この数字はさまざまな職種や地域の時給を平均したものであり、実際の時給は職種や勤務地によって上下します。
たとえば、専門的なスキルを要する職種や大都市圏での勤務では、この平均を大きく上回る場合もあります。一方、地方や単純作業が中心の職種では、平均を下回る場合もあるでしょう。
全国平均の時給を知ると、自分の希望する職種や地域での時給を評価する上で重要な指標となります。ただし、この平均値はあくまで目安でしかありません。実際の時給は個々の条件によって変動することを理解しておきましょう。
地域別で見る派遣社員の時給相場
派遣社員の時給相場は地域によって大きく異なります。一般的に大都市圏ほど時給が高く、地方に行くほど低くなる傾向です。
関東の平均時給が約1,700円ともっとも高く、次いで関西の約1,500円が続きます。これらの地域では企業の本社機能が集中しているほか、高度な業務を行う機会が多いため、時給が高い傾向にあるといえるでしょう。
一方で地方は約1,200円から1,500円程度の時給が一般的です。たとえば、北海道・東北地方、北信越、中国・四国地方ともに約1,300円となっています。
ただし、同じ地方でも県庁所在地や主要都市では時給が比較的高くなる傾向です。地域による時給の差は生活コストや労働市場の需給バランスを反映しているため、単純に時給だけでは評価できません。
もし異なる地域での仕事を希望する場合は、実際の生活を考慮した上で自分に適した土地を選ぶようにしましょう。
派遣社員の職種別の時給相場
派遣社員は職種によっても時給相場が異なります。ここでは、オフィスワーク系、販売・営業・サービス系、IT・エンジニア系、Webクリエイター系、医療介護・教育系、工場・物流・土木系の時給相場について詳しく解説します。
オフィスワーク系
オフィスワーク系の派遣社員の時給相場は1,500円程度です。
この職種には一般事務、経理事務、受付、秘書などが含まれます。また、参入障壁が低く、多くの人が就業可能な職種であるため、時給は中程度に設定される場合が多いです。
ただし、専門的なスキルや経験を要する業務では、時給が上昇する傾向があります。たとえば、英語力を活かせる貿易事務や高度な経理知識を要する経理事務などは、相場を超えるケースもあるでしょう。
また、同じオフィスワーク系でも、勤務地や企業規模によって時給に差が出る可能性があります。とくに大手企業や外資系企業での勤務は、時給が高くなりやすいです。
オフィスワーク系で高時給を目指すには、専門的なスキルの習得や資格取得が効果的といえるでしょう。
販売・営業・サービス系
販売・営業・サービス系の派遣社員の時給相場は1,400円程度です。
この職種には店舗スタッフ、コールセンター業務、営業アシスタントなどが含まれます。業務としては顧客との直接的なコミュニケーションが必要になるケースが多く、対人スキルが重視されるのが特徴です。
時給は業務内容や勤務時間帯によって変動し、夜間や休日のシフトでは時給が上昇する場合があります。また、高級ブランド店での販売や専門知識を要する商品の営業など、特定のスキルや経験が必要な業務では、時給が相場を超えるケースも珍しくありません。
コールセンター業務では、商品知識や対応スキルによって時給に差が出る可能性があります。販売・営業・サービス系で高時給を目指すには、顧客対応スキルの向上や特定の商品・サービスに関する専門知識の習得が効果的です。
IT・エンジニア系
IT・エンジニア系の派遣社員の時給相場は2,300円程度です。
この職種にはプログラマー、システムエンジニア、ネットワークエンジニアなどが含まれます。業務は高度な専門知識と技術が要求されるため、時給が高く設定されているケースがほとんどです。
とくに最新の技術やプログラミング言語に精通している場合、時給が相場を大幅に超える場合もあります。また、プロジェクトの規模や重要度、勤務地によっても時給は変動してくるでしょう。
IT・エンジニア系で高時給を維持・向上させるには、常に最新の技術トレンドを収集し、スキルアップを続ける意識が大切です。
Webクリエイター系
Webクリエイター系の派遣社員の時給相場は1,800円程度です。
この職種にはWebデザイナー、コーダー、Webディレクターなどが含まれます。必須スキルは多種多様で、デザインスキルやプログラミング知識、プロジェクト管理能力など、多岐にわたるため、比較的高い時給設定です。
とくにUI/UXデザインやモバイルアプリ開発など、最新のトレンドに沿ったスキルを持つ人材は高時給を得られやすいといえるでしょう。また、フリーランスとして働く場合は、さらに高い報酬を得られる可能性があります。
Webクリエイター系で高時給を目指すには、デザインツールやプログラミング言語の習得だけでなく、マーケティングや顧客心理学などの関連知識を身につけるのが効果的です。
医療介護・教育系
医療介護・教育系の派遣社員の時給相場は1,500円程度です。
この職種には、看護師、介護士、保育士、塾講師などが含まれます。とくに看護師は高い専門性が求められるため、時給が相場を大幅に超える可能性が高いです。
医療介護系は資格や経験年数によって時給が大きく変動し、夜勤や休日勤務ではさらに高い時給が設定される場合があります。教育系では担当科目や指導対象の年齢層によって時給が異なり、難関大学受験指導などの専門性の高い業務では高時給が期待できるでしょう。
これらの職種で高時給を目指すには、専門資格の取得や特定分野での経験を積むのが効果的です。
工場・物流・土木系
工場・物流・土木系の派遣社員の時給相場は1,300円程度です。この職種には、製造ライン作業員、倉庫管理者、建設作業員などが含まれます。
工場・物流・土木系は肉体労働をともなうことが多く、危険をともなう業務もあるため、難易度や危険度に応じて時給が設定されます。たとえば、高所作業や重機操作など、特殊な技能を要する業務では相場を超える時給が設定される可能性が高いです。
また、夜勤や深夜勤務、休日出勤では割増賃金が適用され、時給が上昇します。
工場・物流・土木系で高時給を目指すには、フォークリフトやクレーンなどの資格取得が効果的です。
パートやアルバイトよりも派遣社員の時給が高い理由
派遣社員の時給がパートやアルバイトと比べて高くなりやすい要因は、企業側の人件費削減にあります。
企業がパートやアルバイトを直接雇用する場合、求人広告の掲載や採用面接など、採用にかかる費用が発生します。一方で派遣社員の場合は、派遣会社との契約で適切な人材が紹介されるため、これらの採用関連費用は不要です。
さらにパート・アルバイトの雇用では、企業が社会保険や雇用保険の負担をする必要があります。一方で派遣社員の場合は、これらの保険関連手続きと費用を派遣会社が担当します。
このように派遣社員の雇用は、企業からすると給与以外の人件費を抑制可能です。この費用削減分が派遣社員の時給に反映されるため、パートやアルバイトよりも高い時給が実現します。
まとめ
派遣社員の時給相場は職種や地域、個人のスキルや経験によって大きく異なります。全国平均では約1,500円ですが、IT・エンジニア系や医療系などの専門職では高時給も珍しくありません。
地域別では関東・関西の時給が高く、地方では比較的低い傾向です。まずは自分に合った職種や勤務地を見つけ、スキルアップを続ける意識を持ちましょう。そうすれば、より高い時給と充実したキャリアを築けるはずです。